
フォーデイズの売上規模はどれくらいなのか、そして今後も伸びる余地があるのかは、商品を利用している方だけでなく、業界動向を知りたい方にとっても気になる論点です。健康食品は市場環境の影響を受けやすく、単年の増減だけでは実力が見えにくい面があります。そのため、決算数字を起点に「売上の推移」「事業別の構成」「伸びている領域」を整理すると、現状と成長性が立体的に理解しやすくなります。
この記事では、フォーデイズ株式会社の公表情報や業界専門紙の決算報道で示された数値をもとに、直近の売上高、過去5期のトレンド、健康食品・化粧品の内訳、海外事業の位置づけまでを丁寧にまとめます。読み終える頃には、売上の「大きさ」だけでなく、どこに強みがあり、どこが課題になりやすいのかが把握できるようになります。
フォーデイズの売上は直近で約309億円、伸びしろは「海外」と「多角化」にあります

フォーデイズ株式会社の2025年3月期(2026年6月23日発表)の売上高は308億7700万円で、前期比3.3%減の減収です。利益面では、経常利益が32億8000万円(前期比0.6%減)、当期純利益が20億1400万円(前期比5.9%減)と、売上と同様にわずかに低下しています。
一方で、同社の事業全体を見渡すと、国内の主力領域が伸び悩む局面がある反面、海外事業が好調とされ、特に台湾事業は昨年度に続いて好調を維持している点が注目されます。加えて、化粧品やフェムケア、男性用スキンケアなど新領域への展開も進んでおり、成長性は「一本足」ではなく複数の柱で評価するのが適切だと考えられます。
売上推移から見えること:ピークアウト後の調整局面と、事業構造の変化です

2021年3月期をピークに、売上は緩やかな減少傾向です
まず売上の全体像として、フォーデイズの売上高は2021年3月期の329億87百万円をピークに、その後は緩やかに低下してきました。2024年3月期は一時的に増収へ転じたものの、2025年3月期は再び減収となっています。
過去5期の推移を表にまとめると、次のとおりです。
| 決算期 | 売上高 | 前期比 |
|---|---|---|
| 2021年3月期 | 329億87百万円 | 102.4% |
| 2022年3月期 | 325億44百万円 | 98.7% |
| 2023年3月期 | 316億97百万円 | 97.4% |
| 2024年3月期 | 319億19百万円 | 100.7% |
| 2025年3月期 | 308億77百万円 | 96.7% |
この数字だけを見ると「成長が止まった」と感じる方もいるかもしれません。ただし、健康食品業界では、消費環境、原材料コスト、販路の変化などで売上が上下しやすく、短期の増減だけで企業の強弱を断定しにくい面があります。そこで次に、売上の中身である事業別構成を確認することが重要です。
売上の大部分は健康食品、化粧品は「高水準で横ばい」に近い状態です
2025年3月期の事業別売上は、健康食品事業が239億6800万円(前期比4.0%減)、化粧品事業が69億8百万円(前期比99.2%)です。つまり、売上の中心は引き続き健康食品であり、ここが全体の増減に大きく影響します。
一方で化粧品事業は、直近では大きく伸びたというより「高い水準を維持している」と捉えるのが自然です。実際、化粧品事業は2024年3月期に過去最高の69億61百万円(前期比105.8%)を達成しており、その後の2025年3月期もほぼ同水準で推移しています。売上の下支え役としての存在感が増している段階だと考えられます。
主力の核酸ドリンクは強い一方、成熟市場では「伸び方」が課題になりやすいです
フォーデイズの強みとして外せないのが、主力製品である核酸ドリンクです。核酸ドリンクは国内販売額第1位とされ、核酸市場シェアは93.7%を占めると公表されています。加えて、2023年12月には第10世代へのバージョンアップが行われ、発売25周年を迎えた実績も示されています。
ここで重要なのは、シェアが高いことは「強さ」である一方、同時に国内市場の伸びしろが相対的に小さくなりやすいという側面も持つ点です。つまり、国内での圧倒的ポジションを維持しながら、どのように新規顧客や新カテゴリを開拓するかが、売上成長の鍵になりやすいと考えられます。
海外事業が好調という事実は、成長性の見方を変えます
2025年3月期の決算報道では、海外事業が好調に推移していることが示されています。特に台湾事業は売上高・経常利益ともに過去最高を更新したとされ、昨年度に続き好調を維持している点がポイントです。また、ベトナム事業も2022年4月の代理店契約以降、順調に拡大しているとされています。
国内が成熟局面に入りやすい健康食品ビジネスでは、海外での成長が全体のカーブを持ち上げるケースが少なくありません。したがってフォーデイズの成長性は、国内の売上推移だけでなく、海外での事業拡大がどの程度継続するかを併せて見る必要があります。
数字で理解するフォーデイズの成長性:注目すべき具体的な材料は3つ以上あります

具体例1:過去5期の売上推移は「大幅な崩れ」ではなく緩やかな調整です
過去5期の売上は、329億円台から308億円台へと推移しています。減少は事実ですが、急落というよりは緩やかな調整に近い動きです。健康食品業界では、広告投資や販促施策、主力商品の改良タイミングで数字が動きやすく、一定のレンジで推移する企業も多いです。
この観点からは、フォーデイズの売上は「縮小している」というより、成熟市場の中で安定的に推移していると見る余地があります。ただし、安定が続くほど次に問われるのは「次の成長ドライバー」です。そこで次の具体例として、事業別の内訳を見ます。
具体例2:化粧品事業は過去最高水準を経験し、新カテゴリ投入で裾野を広げています
化粧品事業は2024年3月期に過去最高の売上を記録したとされ、2025年3月期もほぼ同水準です。さらに、同社は近年、化粧品カテゴリの幅を広げています。具体的には、2023年6月に頭皮用ファンデーション「ポンポン ヘアパウダー」、2024年3月に男性用スキンケアブランド「メンズ イオ」シリーズを発売しています。
化粧品は健康食品と比較して、使用感や継続購入の動機が異なるため、顧客層の拡張やクロスセルにつながる可能性があります。つまり、化粧品の存在感が増すほど、売上構造は健康食品一本足から分散し、外部環境の変化に対して強くなると考えられます。
具体例3:新製品による多角化が進み、需要テーマが広がっています
フォーデイズは核酸ドリンクを中核にしつつ、新製品の展開も進めています。近年の例として、2023年12月にエネルギッシュドリンク「ギンギン マムシ」、2024年2月にフェムケア関連製品「フェム ハーモニー」を発売しています。
エネルギー系飲料やフェムケアは、健康食品の中でも異なる需要テーマを持つ領域です。そのため、既存顧客の追加購入だけでなく、新しい関心層との接点を作る役割が期待されます。もちろん、新カテゴリは立ち上げ期に時間がかかることもありますが、取り組みが継続されることで、売上の変動要因が増え、結果として成長機会が増える可能性があります。
具体例4:海外(台湾・ベトナム)の好調は、売上回復の現実味を高めます
海外事業では台湾が好調を維持しているとされ、ベトナムも代理店契約以降、順調に拡大していると報じられています。海外売上は為替や現地規制などの影響を受ける一方、国内より成長率が高くなりやすい局面もあります。
重要なのは、海外が「将来の構想」ではなく、すでに好調という評価が出ている点です。国内の売上が調整局面にあっても、海外の伸びが続けば、全社売上の下げ幅を抑えたり、再び増収局面に戻ったりする可能性があります。したがって、フォーデイズの成長性は、国内の核酸ドリンクの強さに加えて、海外の継続性を含めて見ていくのが現実的です。
フォーデイズの売上を読むときの注意点:数字の見方で印象が変わります

「売上高」だけでなく、利益と事業構成も合わせて確認することが大切です
売上高は企業規模を示す重要指標ですが、それだけで経営の健全性は判断できません。フォーデイズの2025年3月期は減収である一方、経常利益は32億8000万円とされ、利益水準は大きく崩れていない印象です。売上が下がっても利益が保たれている場合、価格戦略やコストコントロール、固定ファンの継続購入など、基盤の強さが示唆されることがあります。
また、健康食品と化粧品では利益構造が異なる可能性があるため、売上の内訳を見ることが欠かせません。現状は健康食品が主であるため、健康食品側の動きが全体を左右しやすい一方、化粧品や海外が伸びるほど全体の安定性が増すと考えられます。
多層販売(MLM)企業としての特性も、売上の波に影響する可能性があります
フォーデイズは多層販売(MLM)企業として知られています。一般論として、MLMは販売員(会員)組織の活性度や新規参入の状況、主力製品の訴求力などが売上に影響しやすいビジネスモデルです。そのため、外部環境だけでなく、組織の動きによっても売上が上下する可能性があります。
ただし、MLMであっても、長期にわたり主力製品の支持が続き、累計販売本数が積み上がっている企業は一定の基盤を持つと考えられます。フォーデイズの核酸ドリンクは累計販売本数が7,000万本を超えるとされており、継続購入を含む需要が存在している点は、売上の下支え材料になり得ます。
まとめ:直近は約309億円、成長性は「海外」と「新領域の積み上げ」が焦点です

フォーデイズの2025年3月期の売上高は308億7700万円で、前期比3.3%減の減収でした。過去5期で見ると、2021年3月期の329億円台をピークに緩やかな低下傾向が続いており、国内の主力領域が成熟局面にある可能性がうかがえます。
一方で、事業の中身に目を向けると、核酸ドリンクは国内販売額第1位、核酸市場シェア93.7%という強いポジションが示されています。また、化粧品事業は過去最高水準を経験し、男性用スキンケアや頭皮領域など新カテゴリ投入も進んでいます。さらに海外事業は好調とされ、台湾の強さやベトナムの拡大が成長性を評価するうえで重要な材料になります。
つまり現時点の結論としては、フォーデイズは売上規模が大きい企業でありながら、国内は調整局面の色合いがあり、今後の伸びは海外と多角化の積み上げに左右される可能性がある、という整理が現実的です。
次に確認したいこと:売上の「中身」を追うと判断がしやすくなります
フォーデイズの成長性をより正確に捉えたい場合は、次の観点で情報を追うと理解が深まります。まず、健康食品事業の回復要因が何か、次に化粧品事業が高水準を維持しながら上積みできるか、そして海外(台湾・ベトナムなど)が好調を継続できるかです。
決算の数字は、企業の状態を端的に示す一方で、背景を知らないと誤解も生まれやすい指標です。気になる方は、直近の決算発表や業界紙の報道で、事業別売上や海外動向の記述を定期的に確認してみるとよいと思われます。そうすることで、単なる増減ではなく、フォーデイズがどの方向に成長を描こうとしているのかを、より納得感をもって判断できるようになります。
